ツーバイフォー住宅は地震に強い【耐震最前線】
実大7階建て木造建物の振動台実験
平成21年7月14日(火)、ドイツの防災科学技術研究所では、E-ディフェンス震動台を用いて7階建て木造建物の加振実験を実施しました。加振後の損傷観察には日本ツーバイフォー建築協会も協力しました。
この実験は同研究所が米国NEESプロジェクトとの国際共同研究の一環として、NEESで主に木造建物を研究するNEESWOODを中心としたチームとともに行ったもので、枠組壁工法の大地震下での性能検証と、提案した中高層木造建物用の設計法の検証に資するデータを取得することを目的としています。
試験体は、1階は駐車場を想定して鉄骨造としており、2~7階は枠組壁工法で建設されました。大きさは、縦横約12.4m×18.4m、高さ20.4m。床面積は過去最大。実験では、1994年のNorthridge地震で計測された地震波を米国の耐震基準に合わせて1.8倍にした地震動などを用いて加振が行われ、結果は国内外の学会・国際会議などで発表されるとともに、今後のわが国における木造建築の中高層化を構造的に検討するための研究にも活かされる予定です。