ツーバイフォー住宅は火に強い【実大試験結果】
木は、燃やしてみるとわかりますが、中まで燃えてボロボロになるまでにはかなりの時間がかかります。実際に燃やしてみたいくつかの実験結果をご紹介いたします。
3階建て住宅の実大火災実験
3階建てツーバイフォー住宅を実際に建てて燃やした実験です。
一時間たっても外壁も屋根も自立したまま倒壊しませんでした。
1階リビングの開放した窓から黒煙がたち昇りはじめる。
高熱のため1階キッチンの窓ガラスが割れ、黒煙が建物全体を覆う。
キッチン以外の1階の窓ガラスも割れ、全面から炎が出る。1階キッチン、リビングは鎮火状態へ。
可燃物が燃え尽きた1階キッチン、リビングの炎が小さくなる。
3階南の寝室に設置された木製サッシは燃えているものの、落下せず、ガラスも割れていない。
消火直前。実験を中止した段階で、3階南の居室と小屋裏は500℃には達せず、火も入らなかった。
間仕切り壁の1時間耐火構造試験
1時間燃やしても、中のたて枠には焦げ目がまったくありません。
木は燃えても崩れにくい
下記は、NPO法人建築技術支援協会が実施した地域材を内外装材に用いた防耐火試験の様子です。(2010~2011年)日本ツーバイフォー建築協会も全面的に協力しています。
実験結果からも、木が、いかに中まで燃えにくいかがわかると思います。
たとえばカナダでは、木造の大きな建物が当たり前のように建てられていますが、日本では、たとえ実験結果がうまくいっても法律にしばられて建てることが出来ません。
物理法則に国境はなく、現状にそぐわない法律が国産材の利用促進(=省CO2)をはばんでいるのは明らかです。
ただ、日本も大型木造建築が建てられる方向に向かっているようですので今後の法改正に期待したいところです。