2x4工法は壁の中で結露しないのですか?
在来工法の壁内気流
壁内気流とは、壁の中で起こる気流のことで、断熱性能の低下と結露の発生を引き起こします。
ツーバイフォー工法は、誰が施工しても壁の中に気流が発生しにくい工法です。
床を施工したあと、床の上に壁が乗るため、床下からの気流が壁の中に進入せず、壁の中で結露や断熱性能の低下が起こりません。
(※ツーバイフォー工法は、壁の中には空気層や水を入れてはいけないという発想の工法です。)
壁内気流が起こる原因
小屋裏の温められた空気が、棟換気等から外部へ流出することにより小屋裏の気圧が下がり、軒裏等の隙間から外気が流入します。これが小屋裏換気ですが、このとき天井と壁の取り合いに隙間があると、壁の中の空気も小屋裏に流れ込みます。
壁の中の空気が小屋裏に流れ込むと同時に、部屋内・床下から壁の中に空気が流れ込みます。これが壁内気流です。
冷たい空気がコンセントなどから流れてくるのを感じたことはありませんか?冬に足元が寒い原因のひとつに壁内気流があげられます。
壁内気流が引き起こす問題
- 床下の冷たい空気が壁の中に流れ込むことで寒さを感じる(断熱性能の低下)
- 部屋内の暖かい空気と、床下からの冷たい空気がぶつかることで結露する
※結露は部材を傷め、シロアリの被害を受けやすく、ダニやカビなどが発生しアレルギーの原因ともなります。 - 火災時に壁内に酸素が供給され、燃えやすい。
このため在来工法では、壁内気流を止める気流止めを施さないと奨励準耐火建築物と認められません。
(※ 奨励準耐火建築物と認められれば、火災保険は半額以下で済みます。ちなみにツーバイフォーは基準施工で奨励準耐火建築物となります。)
日本の在来工法で、完全に壁内気流を止めるには、微細な隙間も許さない厳格な施工が、たずさわる全ての施工業者に求められます。残念ながら現在の日本の多くの住宅では、壁内気流が発生していると言えます。
※昔の日本の家は土壁だったので壁内気流が起こりえなかったのですが、現在では土壁は希少な工法となっています。